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■2006年04月11日(火)  “神田川”を知っていますか
grp0909214310.jpg 211×600 15KMIDI “神田川”   

この「サイセン日記」をご愛読下さっているみなさん。またまた“大スランプ”に陥ってしまって本当に申し訳有りません。かれこれ5週間以上のお休みとなってしまいました。

「書こう」という気持ちは心のどこかにいつも存在していますが、自分の周囲の様々な出来事やその場その場の精神状態で、休めば休むほど「書けない日」がよけいに続いてしまいます。

2月中旬にまた同僚が亡くなりました。40代半ばの彼もまた人一倍元気で存在感のある教師でした。生徒指導のリーダーとして、またサッカー部の顧問として、学校にはなくてはならない存在でした。彼がうちの部員を担任されているときは、コンクールや演奏会にもよく顔を見せてくださり、熱心に応援をしていただきました。数年前に大病を乗り越え、健康には人一倍注意していた矢先の唐突な別れでした。あまりに急なことで現実として受け止められない日々が続き、また日記が止まってしまいました。2ヶ月経った今も本当に残念でなりません。

そういえば6年前、私と生徒指導部の部長を交代したのが年末に亡くなった先生で、その次の生活指導部長が彼でした。二人とも卓越したリーダー性を発揮し、私とは比較にならないほどの行動力のある人たちでした。彼らに比べ、たいした仕事も出来ずにのうのうと生きている自分にうしろめたさもありますが、私はこのままの自分で精一杯生きていくことしかできそうにありません。あらためてお二人のご冥福をお祈りいたします。

今夜テレビの「ニュース・ステーション」で神田川の特集をしていました。1970年代の「かぐや姫」というグループの大ヒット曲にまつわるエピソードでした。神田川は東京都内を流れる数少ない一級河川の名前ですが、多摩川や荒川・隅田川などと比較するとそれほど大きな川ではありません。どちらかというと下町を流れる溝のように小さな川です。作曲はかぐや姫のボーカル&ギタリストの南こうせつ、作詞は喜多條 忠ですが、作詞者の大学当時の1年間の同棲生活を詞にしたものだそうです。
  

「神田川」   南こうせつ 作曲  喜多條 忠 作詞

(1) 貴方は もう忘れたかしら     
  赤い手拭い マフラーにして
  二人で行った 横丁の風呂屋
  「一緒に出ようね」って 言ったのに
  いつも私が 待たされた
  洗い髪が芯まで冷えて
  小さな石鹸 カタカタ鳴った
  貴方は 私の身体を抱いて
  「冷たいね」って 言ったのよ

  若かったあの頃 何も怖くなかった
  ただ貴方のやさしさが 怖かった


(2) 貴方は もう捨てたのかしら
  二十四色の クレパス買って
  貴方が描いた 私の似顔絵
  「うまく描いてね」って 言ったのに
  いつもちっとも 似てないの
  窓の下には 神田川
  三畳一間の 小さな下宿
  貴方は 私の指先見詰め
  「悲しいかい」って 聞いたのよ

  若かったあの頃 何も怖くなかった
  ただ貴方のやさしさが 怖かった




70年代といえば「学生運動」が盛んな時期でした。最近の高校生や大学生は政治に対してあまり関心がありませんが、私たちの世代は「無関心世代」と言われながらも、国際情勢などにはわりと敏感で、読書や議論を通じて自分の生き方を考えるといった風潮がありました。

私ぐらいの年齢の人は「団塊の世代」と呼ばれます。要するに大きな“かたまり”のように人口の多い世代ということです。現在55歳ぐらいから60歳ぐらいの団塊の世代は終戦直後の「ベビーブーム」に生まれました。戦争で減った人口を増やすために「産めよ増やせよ」というスローガンがあったそうですが、そう単純に子づくりが出来るるわけもなく、この現象はやっと平和な時代が来たんだという国民全体の安堵感の現れだったではないかと思います。

私たちはいつの時代も“人が多すぎる世代”として生きてきました。“ベビーブーム”に始まり“受験地獄”“住宅難”“老齢化社会”“年金問題”など私たちの存在そのものが引き起こした社会現象と言っても過言ではありません。良い意味でも悪い意味でも、現在の日本社会を形成している根底に私たちがいます。しかし次の世代の人たちに引き継ぐことの中には、心配なこともたくさんあります。

今夜久しぶりに「神田川」を聴いて、学生時代のことが懐かしく想い出されました。この歌詞は女性の言葉で書いてありますが、番組の中で作詞者は男である自分の印象を書いたと言っていました。彼が「怖かった」のは、命がけのデモからアパートに帰ってくると、彼の世界の闘いとは無縁にいつも幸せそうな彼女の優しさだったそうです。

社会に失望し、将来に不安を感じながらも、ひっそりと寄り添って生きている若い男女の心の葛藤を日々の何気ない出来事を通して表現しているとてもいい詞だと思います。

私がこの詞の中で最も好きな部分は“〜窓の下には神田川〜”というところです。当時の臭くて汚いドブ川の“神田川”を見ていた人でないとわからないかも知れませんが、二人は何となく幸せでいながらも、実は大きな不安の中でリアルに生きているという、当時の自分たちと等身大の内容にみんな共感をおぼえました。
深夜放送で火が付き、アルバムからシングルカットされるや当時のフォークソングでは異例の150万枚を売り上げました。

私には旧約聖書の頽廃と驕奢の町“ソドムとゴモラ”のような「東京=日本」を俯瞰できる、スケールの大きな詞に思えました。

そう、なぜか最近、この国にあの頃のような「怖さ」を感じている私です。


 
ご愛読ありがとうございます。ご遠慮なくコメントをお書きください。
  • mxheepwtte(2012/11/24 11:09)
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  • cjzofppgofr(2013/04/13 11:25)
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  • fjiiuibpa(2014/11/29 20:24)
    USA
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